Rethink 夫婦の時間 二人のこと、もう一度。

ママたちの緊急座談会 私たち、セックスレスなんです。

なかなか他人には相談できないけれど、夫婦生活にありがちな悩みのひとつがセックスレス。結婚してから「ほとんどしていない」という夫婦は、日本では珍しくありません。

でも、夫婦としてこれでいいのか、女として見られていないんじゃないか、と多くの女性が真剣に悩んでいます。今回、レスで悩む3人の女性にその状況や気持ちを率直に語ってもらいました。


-出席者―

田中直子さん(仮名)38歳 化粧品会社営業 夫 42歳 商社 結婚8年目。子供なし。
吉川久恵さん(仮名)40歳 アパレル勤務 夫 38歳 レストラン経営。結婚10年目。長男9歳 次女 6歳
中野留衣さん(仮名)35歳 事務職 夫36歳 会社経営 結婚3年目。長女 3歳

レスが原因で、子作りもできない

セックスレス妻

田中 おふたりはどのくらいの期間、レスなんですか?
吉川 うちは、次女を妊娠してからなので約6年以上ですね。
中野 同じ感じです。下の子を妊娠してから1度もしていません。
田中 うちの場合、結婚して10年だけど、その間1度もしていないんです。
吉川 中野 えっ! それはびっくり。お子さんもまだいらっしゃらないですよね。
田中 そうなんです。お互いに子どもが欲しいからすればいいんだけど、ずっとしてなかったから今さらふたりとも言い出せなくて。
吉川 今さら言い出せないというのは分かります。でもいつでも子作りができる状況で、なぜ結婚してから1度も無いんですか?
田中 うーん、じつは、付き合ってから結婚するまで3か月のスピード婚で、その間も3回しかしていないんです。夫がかなり淡白であまり上手くないこともあり、結局、私が痛くなってしまって。それもあって、「かわいそうだから」という理由で、夫もしたくなくなったみたい。
吉川 それで田中さんは不満はないんですか?
田中 それが自分でもよく分からなくて。セックスはないけど、夫のことは大好きなんですよ。だから、家にいるときはいつもくっついて座ってるし、出かけるときは手も繋ぐんです。いつの間にかそれで満足していたら、10年経っていて。
中野 子作りの話にはならないんですか?
田中 なったことがあるんですけど、タイミング療法による不妊治療で夫婦喧嘩になる知り合いが多いらしく、それなら最初から人工授精にしようと言われました。
中野 それはちょっと寂しいですね。
田中 結局、ふたりともすごく忙しくて、それさえもまだ挑戦できていないんですけどね。

子どもが生まれてからご無沙汰に

セックスレス妻

吉川 うちの場合、次女を妊娠するまでは月2くらいのペースで定期的にしてたんです。それが、次女ができてから全くなくなりました。2人の子育てでいっぱいいっぱいで、私が疲れているのを夫も分かっていて、特に誘われることもなくそのまま。
中野 あー、分かります。うちも下の子ができてから1度もしてない。産後はそれどころじゃないし、ホルモンバランスのせいなのか、むしろしたくないんですよね。でも、子育てがちょっと落ち着いてくると、そろそろしてもいいかな、と思ってくる。それで、誘ったら「疲れてるから、寝ようよ」とかわされてしまって。
田中 こっちから誘って拒否されるのはつらい! 
吉川 私も何回か誘ったけど、断られましたよ。それに傷ついて、もう誘えない・・・。
中野 状況的にも、子どもが一緒に寝ているとなかなかするチャンスがないですよね。わざわざ別室に行ってする情熱も、もはや無いし。
田中 でも、女として求められないのって辛くないですか?
吉川 それがいちばん大きいかも。私はただの母親で、家事をするだけの存在なのかって。
中野 彼のことを、愛しているのかも分からなくなりますね。レスが続くと男女じゃなくなっていくので、ただの同居人に変わった気がします。
田中 男性はどこで処理しているんですかね。うちは、浮気している感じもなくて。
中野 ひとりでして満足しているのかな。
吉川 うちもそうだと思う。淡泊だし。

諦めるか、解決するかの瀬戸際

セックスレス妻

中野 田中さんは、レスだけどスキンシップはするんですよね。
田中 そうなんですよ。ただ、ラブラブな感じというより、親子の触れ合いみたいな感じかも。抱き合ってて落ち着く、みたいな。
吉川 でも、それってうらやましい。うちは、数年前までは行ってきますのチューはしてたけど、それさえ無くなりましたよ。
中野 何年触れ合っていないだろう、ってレベルになりますよね・・・。でも、最近はそれについて話し合うことも面倒だし、もういいかな、って諦めモードに入ってきた。
田中 うちは、じつはネコを飼っていて、ふたりですごく可愛がっているんです。子作りが先延ばしになってしまったのもそれが理由のひとつだし、ネコの親として暮らすだけでいいのかなって。
中野 ただ、これでいいのかなっていうのはある。それに、今後、一生しないまま人生が終わってしまうのかって考えると寂しい。
田中 それ、分かる。かといって、浮気する勇気もないしね。
吉川 そこまでして、っていうのもあります。それに、子どもの父親としては最高なんですよ。真面目に働いてくれるし。レスくらい、目をつむるべきなのかなって。
中野 私の周りのママたちに聞いても、同じこと言ってますね。ただ、これって日本独特なのかな。イタリア人のママ友が、日本人のセックスレスが信じられないと言っていました。彼女の場合、夫が日本人でやっぱりレスになって、怒って1年間、子どもを連れて国に帰ってしまったんですよ。
吉川 すごい! 思い切りましたね。
中野 イタリアだと、何歳になっても、奥さんがすごく太ってしまっても関係なく、するみたい。
田中 日本人はレスになりやすい国ワースト1って聞いたことがあります。で、そのイタリア人ママは帰国してからレスは解消したんですか?
中野 ううん、結局、帰国してからも1回もしていなくて、もう諦めたって。
吉川 それも辛いですね。夫も、妻の気持ちを少しは考えてくれればいいのに。
田中 どう折り合いをつけていけばいいのか、自分でもよくわかりませんね。
中野 逃げになるかもしれないけれど、趣味とか、他で楽しみを見つけて自分を満足させればいいのかなって、最近は思います。
吉川 それが一番ストレスがなくていいかもしれない(笑)。


-今回の座談会を終えて―

今回、話を聞いてみて印象的だったのが、夫に対して待ちの姿勢に徹するのではなく、自分から誘ったり、スキンシップを積極的にするなど、解決のための努力をしてきたというところ。
それでも夫から拒否されたことで、どちらかというと、諦めモードに入っている様子でした。
夫婦の営みがないという事実は、心のどこかにいつも隙間風が通り抜けているような寂しさを感じている。けれど、セックスはなくても、夫との仲は良好だから、別れるほどの理由ではないというのが3人の共通した意見でもありました。
完全に諦めてしまうのか、それとも、解決法を探っていくのか。3人とも日々の生活の中でその答えを求め続けるのかもしれません。


写真〇内山めぐみ