Rethink 夫婦の時間 二人のこと、もう一度。

音楽の力で夫婦円満! 新婚時代の甘い感覚が蘇る。 聴くだけで夫婦仲が縮まる音楽とは?【後編】

生活習慣の違い、脳の違い、性格の違いなど、様々な要因で相容れないのが夫婦というもの。でも、ちょっとした工夫を取り入れることで、夫婦仲をより良いものにすることは可能です。その方法のひとつが、クラシック音楽を聴くこと。今回、医療とクラシック音楽を研究している医学博士の藤本幸弘先生に、クラシック音楽が夫婦関係を良くするメカニズムをインタビュー。前編に続き後編では、4つのシチュエーション別に藤本先生おすすめの曲をお聞きしました。

Q1.喧嘩して自分が不機嫌なときは?

男性と女性は、怒るときの感情が別。一般的に、女性は“前も、~をしてくれなかった”“昔に~をされた”など、嫌な記憶が残っていて、そこから起因して起こることが多いのですが、男性はその場でカッとなって怒ることがほとんど。とくに女性の場合はホルモンバランスの関係でイライラすることがあるので、まずは、自分の気持ちを落ち着かせることが重要。

オススメは、ストーリー性のある音楽。例えば、チャイコフスキーの『くるみ割り人形』や、『花のワルツ』『白鳥の湖』などのバレエ音楽は、非日常の世界にトリップさせてくれます。聴いているうちに、音楽が紡ぎだす物語の中の世界に無意識に入り込み、穏やかな気分になれるはず。

あるいは、もし時間があれば『魔笛』『カルメン』『フィガロの結婚』などのオペラを鑑賞するのも良いですね。オペラは悲劇が多く、2〜3時間くらいぼーっと見ていると“自分の状況の方がマシかも”と思えるのもメリットです(笑)。

Q2.ふたりとも、どっぷり疲れているときは?

実は、人間にとってストレスなのが無音。私たちにとって、音は状況を判断したり、危険を察知するツールなので、音が無い状態はストレスなのです。また、音楽がある方が雑念が消えるので、余計なことをクヨクヨと考えずに済みます。疲れているときこそ音楽の力を借りましょう。

ストレスが溜まっていると、眠れないことが多いので、安眠に導く曲がおすすめです。もしくは、夫が元気がないようなら、自信を持たせてあげる曲がいいでしょう。例えば、ワーグナーの『タンホイザー』『ローエングリン』は、男性本能を刺激し、前向きな気分に導いてくれます

さらに、音階が上がっていくような曲、高音の多い曲は、ドーパミンを放出し、気持ちを奮い立たせる作用をします。とくに男性は幅広い旋律に適応する力を持っているので、マーラーの『交響曲第1番 ニ長調“巨人”』や、ブルックナーの『交響曲第四番“ロマンティック”』を心地よく感じるはずです。

Q3.ロマンティックな気分になりたいときは?

付き合っていたころや新婚当初のような甘い気分になりたいときは、やはりショパンがおすすめです。
一緒にいるときに流すのも効果的ですが、ショパンの甘い旋律が、女性性を高めてくれるので色っぽさを演出してくれるので、ひとりのときも積極的に聴きましょう。

例えば、『夜想曲 第2番 変ホ長調 作品9の2』、『ワルツ 第2番 変イ長調 作品34の1』『即興曲 第1番 変1長調 作品29』は、初期の恋愛を思わせるような華やかな気持ちに。『ワルツ 第9番 変イ長調 作品69の1』は、切ない気分にさせてくれます

ちなみに、女性の脳の構造上、複数の旋律が走る曲は聴き取りにくいので、シンプルで旋律を追えるタイプの曲がおすすめ。ショパンの多くの楽曲がそれに適合しますが、他の作曲家の曲でしたら、モーツアルトの『ピアノソナタ全集 ヘブラー(イングリット)』やシューベルトの歌曲集も最適です。

Q4.ドライブのとき、ふたりで聴くなら?

最初にお話しましたが、避けたいのが無音。音が無いと緊張感が高まり、よそよそしくなってしまいます。おすすめは、長めの交響曲。交響曲とは、簡単に言うとオーケストラで編成される音楽。ピアノやヴァイオリン、チェロなどの弦楽器、木管、金管、シンバルなどの打楽器が調和しながら作り出す音は、多彩なストーリー性を帯び、複雑な周波数で溢れ、脳を心地よく刺激してくれます。

たとえ会話がなかったとしても、交響曲が素晴らしい会話の一助となってくれるでしょう。
もし長めのドライブなら、全曲通して1時間ほどあるベートーベンの『田園』、ショスタコーヴィチ『交響曲第4番』、短めのドライブなら、約35分前後で終わるラフマニノフの『ピアノ協奏曲第2番』やベートーベンの『ピアノソナタ第29番』などが良いでしょう。


クラシック音楽は、聴きなれないと少しハードルが高く思えますが、続けて流しているうちに耳が旋律を覚えて、心地よさを感じてくるはず。また、夫婦関係だけでなく、子供たちの情緒を安定させ、親子関係をスムーズにするサポートにもなります。ぜひ、藤本先生おすすめの曲から試してみて、慣れてきたらお気に入りの曲を見つけてみましょう。

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藤本幸弘先生
ふじもと・たかひろ●クリニックF院長。医師、医学博士、工学博士、薬学博士、MBA。信州大学医学部医学科卒業、東京大学大学院医学系研究科 医学博士課程修了 博士(医学)、東海大学大学院総合理工学研究科 後期博士課程修了 博士(工学)、慶應義塾大学大学院薬学系研究科 後期博士課程修了 博士(薬科学)。世界水準を満たす機器のラインアップと技術力で、世界から患者が集まるレーザークリニックの院長。プライベートでは両親共に吹奏楽を中心としたクラシック音楽に精通する家庭で育ち、無類のクラシック・オペラファンとしても知られる。クリニックでは、レーザー治療に伴う痛みを軽減する目的で本人選曲によるクラシック音楽が常にBGMとして流れている。ユニバーサルミュージック社よりクラシックとジャズのオムニバスCD6枚発売中。近著、「美しくやせる食べ方 ディフェンシブ~体を守る~栄養学」(学研)が好評発売中。

2020年3月2日に藤本先生が企画・指揮を務めるコンサート『音楽は名医』を開催予定。脳の活性、ホルモンの分泌の効果のある曲を生のオーケストラで、ぜひ堪能してください。
チケット料金:¥6,500(税込)、自由席 ¥5,000(開演19:00、会場18:00)
会場:東京オペラシティコンサートホール
お申込み・お問い合わせ:イープラス https://bit.ly/20200302
未来音楽企画:03-5946-9455(平日10:00~18:00) 主宰:藤本ミュージックアカデミー

安田光絵
美容・恋愛ライター。マタニティプランナー。 当webマガジン『Rethink夫婦の時間』ディレクター。