Rethink 夫婦の時間 二人のこと、もう一度。

お金のこと、ちゃんと話そう 共働き夫婦の「理想のお小遣い像」とは?

夫婦それぞれに収入があると、いわゆる「お小遣い制」にしていないご家庭も多いもの。家族の生活費に必要なお金を出したら、それ以外は全部自由に使える実質的なお小遣いになっていて、パートナーに収入がいくらあるのかわからないというお悩みもよく聞きます。共働き夫婦のお小遣いは、どのように考えればよいのでしょうか?

目安は手取りの1割。ただしライフスタイルに合わせて

お小遣いの目安は手取りの1割、とよく言われます。ただ、これはあくまでも目安にすぎません。また「お小遣い」の定義はあいまいで、どこからどこまでをお小遣いから出すかは人によって大きく異なります。

たとえば営業などの仕事柄、お付き合いが多い人には、飲み代をお小遣いから出している人もいれば、「飲食費」や「交際費」などとして家計から出している人もいるでしょう。あるいは読書が好きな人には、お小遣いで本を買っている人もいれば、家族の自己研さんにも役立つからと家計の「図書費」から出す人もいるでしょう。どちらも、ご自身の家計を把握しやすいように記録できていれば問題ありません。ですから一概には「お小遣いはいくらにしましょう」とはいえないのが実情です。

みんなのお小遣いはいくら?アプリでチェック

とはいえ、一般的にお小遣いはいくらくらいが妥当なのかは気になるところです。そこで、目安を知る方法のひとつが家計簿アプリです。「マネーフォワード」は、地域、年齢層、家族構成などが似たほかのユーザーのデータをもとに算出した理想の家計と、自分の家計を比較する機能がついています。

自分のプロフィールや家計簿データを入力すると、自動的に理想の家計と比較して、多いか少ないかを判定するので、他の人と比べてわが家のお小遣いがどうなのかをチェックできますよ。

使い道ごとに予算を決めておく方法も

お小遣いを何に使うかは個人差が大きく、同じものでも人によって家族と共同の家計から出す人と、個人のお小遣いから出す人がいます。ですから家計管理の観点からいえば、お小遣いそのものの金額よりは、個人の楽しみに使っているお金を含めて、家計全体でいくら支出しているかさえ把握できれば十分ともいえます。

そう考えると、「お小遣いはいくら」という予算の設定方法ではなく、使い道の費目ごとに管理することもできます。一般的にお小遣いに関係する支出は、飲み代、外食費、交際費、娯楽費、美容費などがあります。これらについて、夫婦それぞれで「いくらまで使ってよい」というルールを決めておくのです。飲み代は夫2万円、妻5千円、外食費は夫5千円、妻1万円……などのように。これらの合計が、結果的に夫婦それぞれのお小遣いになるわけです。予算を立てるときには、過去数カ月の支出を振り返って「何にいくらくらい使ったか?」をもとに、必要な金額を見積もるとよいでしょう。

使い過ぎを防ぐには電子マネーやアプリを活用

費目ごとに自由に使える予算を設定すると、名目が分散されるので管理しづらいのでは? と心配になるかもしれません。そんなときは、電子マネーやアプリで管理してはどうでしょうか。

昼食代やカフェ代は、多くのコンビニ・お店で電子マネーで支払えます。スターバックスなど、お店独自の電子マネーを発行しているところもありますから「スタバには月3千円」などと決めて、月の初めにチャージしてもよいですね。最近コンビニや居酒屋チェーンなどで普及が進んでいる「LINE Pay」「楽天Pay」「PayPay」などのスマートフォン決済は、スマホアプリに残高をチャージして使えます。おやつや飲み代の予算をチャージしておくこともできます。

飲みに行ったときに割り勘をすると記録が残らず管理しにくい時は、「LINE Pay」や「paymo」の個人間送金機能が便利。SNSでつながっている友だちにアプリからお金を送金できます。送金に必要な予算を事前にアプリ内にチャージしておけば、残高が少なくなったら「今月はもう予算オーバーだから……」とやんわり断る目安にもなりそうです。

お小遣い制かどうかにかかわらず、お小遣いの予算は決めておく

夫婦それぞれに収入があると、家族に必要なお金以外はあまりきちんと管理せずに、ずるずると自由に使ってしまいがち。お互いに干渉せずに楽しむお金は大事ですが、使いすぎないしくみだけは整えておきたいものです。

ですから、お小遣い制にはしていなくても、お小遣い、または飲食費や交際費などのうちそれぞれが自由に使えるお金の予算は最低限決めておきましょう。そして、予算の範囲内におさまっていれば、あとは何に使ってもお互いに口出しをしない。そんなシンプルなルールなら、ストレスにならずに毎月守れるのではないでしょうか。

加藤梨里
ファイナンシャルプランナー。保険会社、信託銀行、ファイナンシャルプランナー会社を経て2014年に独立。「マネーステップオフィス」を設立する。自身も4歳の女の子を育てながら働くママとして、特に共働き夫婦のライフプランへのコンサルティングには高い定評がある。