Rethink 夫婦の時間 二人のこと、もう一度。

お金のこと、ちゃんと話そう 共働きの夫と妻、お金の管理はどちらがするべき?

上手に家計をやりくりするには、毎月、収入がいくら入ってきて、生活費がいくら出ていっているのかを管理することが大事です。
でも、共働きで夫婦それぞれに収入があると、どうお金を出してどう管理するかは意外と悩みどころではないでしょうか。共働き夫婦ではそれぞれがお金を出し合うため、大黒柱だけのお金でやりくりする家庭に比べて「家計全体でいくらかかったのかがわからない」というお悩みが多くみられます。

そこで、共働き家庭で上手にお金を管理するコツをご紹介しましょう。

お金の管理には2つの流れがある

「お金の管理」とひとくちで言っても、家族のお金を管理するには実はさまざまな対応が必要です。おもに、期間の長さに応じて大きく2つに分かれます。生活費の出入りを管理する月々での管理と、家族のライフプランでのお金を管理する長期的な管理です。

1)月々の収支・貯蓄を管理する
今月いくら使ったか、いくら貯められたかなど目先のお金の管理です。お給料が夫婦それぞれの銀行口座に入ってきて、それぞれがその口座からお金を出している場合でも、1カ月に家族全体でいくら収入が入り、いくら生活費が出ていったのかが見えるしくみを作りましょう。

最もわかりやすいのは「袋分け」です。お給料日や月の初めに夫婦それぞれが決めた金額を封筒(袋、クリアファイルなどでもOK)に入れ、そこから現金を出しながらお金を使う方法です。これなら、月末に袋に残ったお金が残額になりますから、家計簿をつけていなくても「いくら使ったか」が一目瞭然です。

でも、クレジットカードや電子マネー、最近ではスマートフォン決済など、お金の使い方は多様化しています。忙しい共働き家庭ではATMへ現金を引き出しに行く時間も惜しいでしょう。そんなキャッシュレス派の方には、カードの共有が便利です。クレジットカードの家族カードを作れば、家族分の利用明細が一枚にまとまり、ひとつの銀行口座からまとめて引き落とされます。ポイントカードにも、『楽天ポイントカード』や『dポイント』など、家族のポイントをまとめられるものがあります。

2)長期的な家計・貯蓄の状況を管理する
子育て世帯なら、月々の生活費だけではなく、子どもの教育や住宅の購入など、中長期的なお金の管理も大切ですよね。しかし、夫婦それぞれの名義で貯金していると、二人合わせて今どれくらいあるか、使う時期までに貯蓄が貯まりそうかを把握しづらいもの。こうした資産管理も、夫婦で共有できるツールが便利です。

銀行口座を夫婦で使うなら、代理人キャッシュカードがおすすめ。ひとつの銀行口座で2枚のキャッシュカードを発行できるので、夫名義の口座でも妻が引き出せます。

夫婦それぞれが持っている口座の情報を共有するなら、家計簿アプリが便利です。『Zaim』などのサービスは複数の端末からログインできるので、パソコン、夫・妻のスマホから同じアカウントを管理できます。お互いの口座情報を連携しておけば、夫婦の預金残高を合算して表示できます。一部有料になりますが、貯蓄の推移をグラフ表示すれば、計画通りに貯まっているかも把握できます。

同じく家計簿アプリの『マネーフォワード』には、複数の口座のうち指定したものだけを集計する「グループ機能」があります。表示・集計させる口座を自由に絞り込めるので、妻の分、夫の分の内訳を切り替えて確認することもできます。

共働き夫婦はそれぞれにお給料の入金口座があり、ほかにも複数の銀行や保険、証券などの口座を持っていることも多いもの。なかには、自分のための貯金と家族で共有したい貯金を分けている人もいます。お金の流れが複雑なら、こうしたツールで簡単に集計、表示できると便利ですよ。

相手まかせにせずお互いに把握しておくのが理想

夫婦のお金の管理方法はご家庭によってさまざまです。夫が家族の生活費を妻に渡して妻が管理するケース、夫婦が毎月決まった額を家族用の口座に入れて使うケース、固定費は夫、変動費は妻が出すケースなどがありますが、「これが絶対に正解」というものはありません。

ただ、いずれの場合でも最も重要なのは、夫婦で情報共有することです。相手に任せっぱなしにしてしまうと、後で「思ったほど貯まっていなかった」「こんなの聞いてない!」とトラブルのもとにもなります。それに、夫婦でお金の状況を把握し、関心を持ち続けている方が、使い過ぎを防ぎ貯まりやすい傾向もあるようです。

家事や育児の分担のように、お金の管理もお互いに関心をもって、納得のいく分担ができるとよいですね。

加藤梨里
ファイナンシャルプランナー。保険会社、信託銀行、ファイナンシャルプランナー会社を経て2014年に独立。「マネーステップオフィス」を設立する。自身も4歳の女の子を育てながら働くママとして、特に共働き夫婦のライフプランへのコンサルティングには高い定評がある。